活魚出荷で資源管理

 資源管理といえば、禁漁区や禁漁期の設定、操業時間の設定や殻長制限、漁獲制限などを 思い浮かべ渋い顔をされる方も多いのではないでしょうか。確かに従来型の資源管理はまず規制をする 事から始まったので、なかなか続かず失敗した例も多かったことは事実です。
 しかし、自分でも気付かない間に操業時間の短縮を行っていたとしたら、それは継続され確実に 資源量の増大などの効果につながるのではないでしょうか。
 糸島漁協加布里支所の小型底びき網漁業者は、平成12年度から中・小型エビ類(アカエビ、 キシエビなど)を活魚で市場に出荷する試みを始めました。その結果、キロあたりの単価は中エビが 前年の約1.6倍に、小エビも約1.5倍に上昇しました。この活魚出荷による成果は、単価の向上だけに とどまらず、次の資源管理効果が認められました。

1.選別出荷に時間がかかるようになったことから、帰港時間が30〜60分ほど早くなった。その結果、 操業時間が短縮され資源に対する漁獲圧が減少した。

2.エビ類だけでなく漁獲物を丁寧に扱うようになったことから、混獲されるマダイやヒラメの稚魚を 再放流する場合の活力が高くなった。

 今まで漁業者の方々は、「魚を獲るまで」でしたが、これからは「魚を獲って売るまで」を考えて いかなければならない時代になってきています。
 みなさんも、まず現在の選別方法や出荷方法が、本当に最良の方法なのか考えなおしてみましょう。 その結果が、漁獲物を大切に扱うという意識につながり、必ず資源の管理に結びついていくものです。

(研究部浅海増殖課)


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