なみなみ通信Vol.14


海況情報

 水温について、筑前海区の6月は高めでしたが、その他はほぼ平年並みで推移しています。


マダイ幼魚は回復の兆し


マダイ幼魚(ジャミ)の分布量調査を平成14年7月17日に唐津湾海域12点、18日は宗像・粕屋海域22点において1そうごち網漁船により実施しました。マダイ幼魚とは本年度に生まれた0歳魚で、1年後には漁獲対象となり、3、4歳になるまでに大部分が漁獲されます。
平成11、12年度の本調査では、幼魚分布量が極めて少なく、その後のマダイ資源の減少が心配されましたが、予想どおり14年8月までの漁獲状況は思わしくないようです。
しかし、13年度の幼魚分布量調査では1網あたりの平均採捕量が過去10年間で最高だった7年度(約300尾/網)と同等以上に回復しており、14年度の結果も高位の水準を示しています。特に、14年度は水深が比較的深い30m域でも多くみられたため、全域的に幼魚分布量は多いと考えられました。
このことから15年度以降、マダイ資源の良好な増加が見込まれると考えられます。

 

(研究部漁業資源課)


平成14年度有明海のり養殖の基本戦略

採苗は9月23日の組合長会議で10月6日午前6時出港と決定されました。
9月27日現在の海況は、水温は24.3℃、比重は23.3、栄養塩(DIN)は10.6μg・at/lと採苗日に向けて、特に問題のない状況です。
本年度の秋芽生産期と冷凍生産期についての考え方は以下のとおりです。

(1)秋芽生産期  

育苗期から十分な網の干出をとり、健全な冷凍網の入庫を目指します。6日に採苗を行うと、冷凍網入庫が開始される10月29日から31日までは干出がかかりにくい潮となるため、入庫前から干出を十分とっておくことが必要です。
摘採は11月4日頃から開始されると考えられますので、小潮前に1回摘採し、11日から 15日までの小潮時期にあかぐされ病の蔓延を防ぐため、網の干出を強化します。この小潮期を乗り切り、月末の網撤去までに最低3回摘採することを目指します。

(2)冷凍生産期

冷凍期のプランクトン発生時期予測が難しいため、冷凍網の出庫は水温が14℃台である12月初旬に速やかに行います。水温の高めの時期を有効に使うことが、冷凍生産を安定させる基本です。

(有明海研究所のり養殖課)

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豊前海の栽培漁業で新たな取り組み

豊前海では、クルマエビ,ガザミ及びヨシエビの栽培漁業を積極的に展開しています。栽培漁業に関しては漁業者もその必要性を認識し、研究所と協力して更なる放流効果の向上を目指しています。
クルマエビについては、今年度は2地区で2回の中間育成により、約367万尾を放流しました。今回は特に、放流直後の食害防止を目的として、海底放流方式を試みました。
海底放流方式は、底付きの直径15cm長さ約55pの塩ビパイプ(水切りをよくするために穴をあける)に約8kgの稚エビを入れて、反対側の開放口を下に向けて海底まで落としこみ、しばらくそのまま自然な状態で開放口からの逸散(放流)を待ちます。最後は全てのエビを放流した後に放流容器を回収します。 この放流方法は、深い水深の場合、中層を泳ぎ出す個体が少ないため、害敵に襲われる機会を減少できます。
また、豊前市地先の放流クルマエビの移動生態と放流効果を確認するために標識クルマエビ約 7,000尾(平均体長50mm)を放流しました。標識の付いたエビを採捕された場合は研究所まで連絡下さい(TEL0979-82-2151)。

(豊前海研究所浅海増殖課)


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