有明海で発生する貧酸素水塊について

 アサリやタイラギ等の二枚貝を始め、多くの生物資源に影響を与える貧酸素水塊(とけ込んでいる酸素量が少ない海水)は、干満差が大きく流れの強い有明海では発生しないといわれてきました。 これまでも、水質調査などで溶存酸素の調査はしていましたが、連続した調査でないために貧酸素水塊の発生を明確に捉えることはできませんでした。
そこで、タイラギ等二枚貝の大量へい死と密接な関係があると推測される大牟田沖に連続酸素測定器を設置しました。タイラギの生息域に近い海底上0.5mの溶存酸素を30分ごとに20サンプル(1秒間隔)、平成13年6月5日から 9月11日まで測定しました。
その結果、6月下旬から8月の中旬まで酸素飽和度の減少が見られ、貧酸素水塊の発生が観測されました。この調査でこれまで有明海では発生しないといわれてきた貧酸素水塊が、福岡県海域で発生していることが初めて明らかになりました。
水中の酸素量は大潮から小潮にかけて減少する傾向が見られ、8月中旬の小潮まで貧酸素水塊の発生が観測されています。平成13年度は貧酸素水塊が頻繁に発生しましたが、平成14年度はほとんど観測されていません。
今後はより精密な調査により、貧酸素水塊の把握とタイラギ等生物に対する影響を明らかにしていきたいと考えています。

(有明海研究所資源増殖課)

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測定器の設置状況

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連続酸素測定器

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