なみなみ通信Vol.23

DNAを調べてノリ新品種開発促進

  養殖ノリの品種は約1,000種あるといわれていますが、これらは系統別に整理されておらず、それぞれの性質も十分に把握されていないため、新しい品種を効率よく開発することが困難となっています。ノリは見ための特徴が少ないため、DNA(遺伝子の本体)を調べて既存の品種を整理、分類し、その上で性質を把握する必要があります。そこで、DNAの違いを解析する方法で養殖品種や保存株の分類を試みました。
18種の品種・株の葉状体からDNAを取り出し、AFLP法というお互いの遺伝的な違いの程度を求める解析法を用いて、類縁関係を示す樹状図を作成しました。この図は遺伝的な違いが少ないものから順にグループ分けしたもので、横軸が長いほど遺伝的な違いが大きいことを示しています。
品種・株間で遺伝的な違いがほとんどないものから、違いが大きなものまでありました。特にアサクサノリ系品種とされる有明1号、オオバグリーン、サシキでは他の品種・株との差が大きい結果となりました。全体的には大きく2グループに分けられ、スサビノリ系品種のグループ(T)、アサクサノリ系品種のグループ(U)とするのが適当と考えられました。また、これまでアサクサ系とされていたミノミアサクサとユノウラアサクサはスサビ系のグループに属していたことから、これまでのノリ品種の系統分けを見直す必要があると考えられました。
今回解析したものは養殖品種のごく一部です。今後さらに多くの種類を解析し、分類することで、新品種開発の大幅な効率化や、適切な品種の選択が可能となることが期待されます。

(研究部応用技術課)

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遺伝的な類似度から求めた樹状図
(下線はアサクサノリ系とされている品種)

 

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