なみなみ通信Vol.24

ミジンコ類の大量培養技術開発の取り組み

 ミジンコ類は魚類の種苗生産における稚魚の主要な生物餌料です。淡水産ミジンコの生産については、内水面研究所が平成12年度にクロレラを餌料とした「タマミジンコの大量培養システム」を世界に先駆けて開発し、その普及が図られつつあります。しかし、コスト面ではまだ既存餌料の外国産アルテミアよりも高価なため、コストを引き下げることが課題となっています。
 そこで、内水面研究所では長崎大学大学院生産科学研究科及びクロレラ工業(株)との共同研究で、淡水・海水産ミジンコの大量培養の技術とシステムの開発に取り組んでいます。 現在、淡水産及び海水産ミジンコの栄養強化方法を明らかにし、淡水魚ではコイ、アユ、海産魚ではイサキ、オニオコゼ、ヒラメについて餌料価値を確認しています。
 ミジンコの培養システムおよび低コスト餌料の開発により、季節や天候に左右されず生物餌料の安定培養と供給が可能となれば、有用魚類の稚魚の生産性向上や対象魚種の拡大に役立ちます。さらには、希少種の増殖にも活用可能で、生態系の保全及び環境保全にも貢献できます。また、海外から輸入する生物餌料を介した病原体進入の危険性回避も促進されます。

(内水面研究所)

  
海水産ミジンコ(D.celebensis) 淡水産ミジンコ (M.macrocopa)


淡水産ミジンコ(M.macrocopa)を摂餌したアユ仔魚


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