なみなみ通信Vol.3

普及だより

ていねいな放流でアカウニ資源を増やそう

 最近漁業者の方から、アカウニの種苗を放流してもぜんぜん資源が増えてこないという話をよく聞きま す。なぜ放流してもアカウニが増えてこないのでしょうか。アカウニは非常に弱い生き物で、特にトゲが 折れたり傷ついたりすると簡単に死んでしまいます。アカウニの放流効果を高めるための一番のポイントは、放流日の決定と放流の仕方にあります。中でも特に重要な3つのポイントをあげてみます。

1.放流日は必ず凪の日を選ぶ

 石のすきまに入ることができず、海底を転がるため、トゲが折れて死んでしまいます。放流予定日がしけた場合には、迷わず 延期しましょう。

2.必ず潜水で放流する

 船上からのばらまき放流では、潮に流されて砂浜に落ちたり、トゲが折れたりして死んでしまいます。放流効果はほとんど期待できません。

3.種苗を少しずつていねいに石の隙間に入れていく

 石の隙間にていねいに放流することにより、外敵(魚類・ヒトデ・カニ等)に食べられにくくなります。

 研究所の調査結果では、凪の日に潜水によるていねいな放流を行った場合、1ヶ月後に8〜9割生き残るのに対し、種苗を海底の石の上に大量にまくと、半分以下の約4割しか生き残っていませんでした。
 3つのポイントのうちどれか1つがかけても高い放流効果は望めません。大切な種苗です。潜水できる人が1人でも多く参加し、種苗を少量ずつていねいに放流しましょう。放流というたった1日の作業が、2〜3年後の漁獲を大きく左右するのです。

(研究部浅海増殖課)


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