なみなみ通信Vol.32


淡水ミジンコ大量培養装置の改良

 内水面研究所では、アユなどの淡水魚の養殖用種苗や放流用種苗を生産・飼育する際、ふ化直後から与える餌料(初期餌料)として重要な淡水ミジンコの効率的な培養に関する研究を行ってきました。その結果、それまで天候・季節に左右され、飼育・培養池面積もかなりの広さを必要としていた従来のミジンコ培養法に替えて、季節・天候に関係なく、効率的にミジンコ生産が行える大量培養装置の開発に成功し、平成15年には同装置の特許も取得しています。
 現在では、県内の民間企業によりこの特許を利用した装置の製造・販売が行われ、全国の試験研究機関や大手淡水魚養殖業者などに数十台が納入されています。
 当研究所及び共同して技術開発を進めたクロレラ工業株式会社では、引き続き「先端技術を活用した農林水産研究高度化事業」により、この装置を、よりコストを抑えた使いやすいものとする技術開発を行い、下記のような改良に成功しました。

○改良型攪拌装置(リフター)(担当:内水面研究所)
 当初開発したリフターよりも、軽くて割れにくく、価格も従来品の1台、50,000円の約半額程度となるものを開発しました。(写真左)

○低コストミジンコ培養餌料(担当:クロレラ工業株式会社)
 従来、ミジンコの餌としてクロレラのみを使用していましたが、低コスト化とリサイクル促進の両面から、クロレラの他、焼酎蒸留粕等を原料として、培養効率はクロレラに劣らず、クロレラのみでの飼育に比べ35%程度餌料コストを抑えられる餌料を開発しました。(写真右)

 今後は、ミジンコの大量培養装置が各種の淡水魚増養殖関連事業に一層貢献できるよう、この改良品の普及等にも努力してゆきます。

※ 攪拌装置(リフター)
 大量培養装置の中核部品で、適切な強さのエアレーションと併用し、水槽内にミジンコの増殖に適した水の流れと酸素供給を作り出すもの。



改良型攪拌装置



培養餌料の原料
(左:濃縮クロレラ 中:焼酎蒸留粕 右:ドライイースト)


(内水面研究所)



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