なみなみ通信Vol.36

 

海況情報

 表層水温は、筑前海沖合域では1月は平年並み、2月、3月はやや高め、筑前海沿岸域では1月から3月を通してやや高め、有明海及び豊前海では1月から3月の期間を通して、平年並みで推移しました。



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福岡湾の養殖ワカメ

  今年の福岡湾のワカメの収穫は2月初旬から始まりました。水産海洋技術センターでは、ワカメ漁場の環境調査をしていますが、平成19年度は漁期開始時の栄養塩が少なかったため、沖だしを昨年度より約1週間遅くしました。栄養塩の状況が好転した11月中旬に約2cm に生長した幼体を巻き付け、養殖が開始されました。当初生長の遅れを心配しましたが、例年並みに順調に生長しました。また、2月中旬から漁場の栄養塩が低下し、生産量の減少が懸念されましたが、昨年度よりも多い収穫が見込まれています。品質の良い柔らかくておいしい旬のワカメが生産され、春の味覚として食卓を飾ることでしょう!






トラフグ資源調査情報

 東シナ海のトラフグ漁獲量は、全盛期の昭和55年〜平成2年度以降減少し、現在は約1/10になっています。そこで、福岡県のふぐ延縄船団は山口・佐賀・長崎・熊本と連携し平成17年度からトラフグ資源回復計画を実施しています。本計画における福岡県船の制限は盛漁期(12月〜4月)のうち3月11日以降を禁漁とし、約1/4もの漁期を削減しています。また全長25cm 以下の小型魚は採捕禁止にしています。
 今漁期のふぐ延縄漁は12〜1月まで時化が多くトラフグ漁獲量は伸びませんでしたが、2月に入ってからは豊漁となりました。最も漁獲量が多くなる2 月は、資源回復計画を開始してから、漁獲量がやや増加傾向に転じています。また、2年間、漁期の短縮や小型魚の保護といった取組みを行ってきましたが、今漁期は、これまでよりも多くの大・中型のトラフグが漁獲されているようです。3月は産卵期に向けて多く獲れる月なのですが、今漁期も産卵親魚保護のため3月11日以降、禁漁としており、来年度以降、更なる資源の回復を期待しています。



福岡県のトラフグ漁獲量



福岡県の2月期トラフグ漁獲量



南風泊魚市場でのトラフグの袋セリ風景



天然のトラフグ


平成19年度有明海のり養殖経過と生産結果

1.養殖経過
(1)育苗・秋芽生産期
 採苗は、水温低下の遅れと栄養塩不足から過去最も遅い10月27日から開始されました。このため、水温が十分に降下した状態で育苗が行われ、ノリは芽イタミがほとんどなく、健全に生育し、良質の冷凍網が入庫されました。その後の秋芽生産はノリ網の干出強化等の養殖管理が徹底されたことで、病気の被害が軽減され、史上4位の生産枚数となりました。
(2)冷凍生産期
 冷凍網は平年よりも1ヶ月近く遅い1月3日から張り込まれました。網の張り込みが遅くなったため、生産枚数は減少することが予想されました。しかし、ノリの状態は良く、スミノリ症を起こす細菌類も極めて少ない状況でした。また、2月中旬まではプランクトンの増殖もなく、栄養塩が十分量維持されるとともに、秋芽生産と同様に網管理が徹底して行われたため、病害被害も拡大せず、平年並みの生産枚数となりました。色落ちの発生は2月下旬と遅く、程度も例年よりは軽い状況でした。4月10日までに順次網を撤去し、終漁しました。

2.生産結果
 平成19年度の総生産は、枚数15.8億枚、金額143.7億円、平均単価9.10円と枚数は史上最高となりましたが、単価が低迷したため金額は平年並みとなりました。



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