なみなみ通信Vol.44

 
 豊前海区漁協青壮年部協議会の川江満幸さん(曽根漁協)が農林中央金庫理事長賞を受賞

 平成22年3月に東京都で第15回全国青年・女性漁業者交流大会(JF全漁連主催)が開催され、福岡県代表として参加した豊前海区漁協青壮年協議会の川江満幸さん(曽根漁協)の発表「漁師町に来て、見て、買って!!−サラリーマンから転身した新参漁師たちの挑戦−」が農林中央金庫理事長賞の栄誉に輝きました。
 発表の中で川江さんは、曽根漁協青壮年部が20年度から実施している新たな直売の取組として、日曜朝市における消費者参加の模擬競りや、かき直売所のスタンプラリーを紹介し、水産物を買いに来た消費者が地元で楽しく過ごしてもらうことで、地元の魚や漁業のPRだけでなく、販売価格の向上にもつながったことを報告しました。
 大会の講評では、過去のサラリーマン経験を活かしたユニークな企画を漁村全体の取組に誘導したことに加え、漁業者自らが積極的に販売に関わっていく姿勢が、多くの漁業者が見習うべきものとして高く評価されました。

  

糸島半島でカキ殻の肥料化を推進
〜JAとJFのコラボで目指せ地域循環型社会〜

 近年、筑前海ではカキ養殖が盛んになり、シーズンともなるとカキ小屋はどこも大盛況です。しかし、カキ養殖の規模が大きくなるにつれて、焼カキの殻やカキを選別する際に生じたゴミの量も増え、その取り扱いが大きな課題となっています。
 そこで水産海洋技術センターは、カキ殻が肥料として使われる例があることに着目し、カキ小屋から出る焼カキの殻を肥料として再利用する研究に着手しました。まずカキ殻の成分分析を行った結果、焼カキの殻は、乾燥させて、粉砕すれば肥料として十分使えることが分かりました。
 一方、JA糸島アグリでも、地元産カキのリサイクルを目的に、実際に焼カキの殻から作った肥料を用いて農作物の培養試験を行い、この肥料を使うと作物の成長が良いことを確認していました。
 この結果を受け、当センターでは、JA糸島アグリと連携し、JF糸島カキ養殖部会や福岡市漁協唐泊支所にカキ殻リサイクル実用化の取組を提案するとともに、関係機関に呼びかけて水産物リサイクル推進協議会を立ち上げ、21 年度のカキシーズンにカキ殻の肥料化の実用化に取り組みました。
 平成21 年11 月のカキ小屋のオープンに合わせて、分別回収への協力を依頼するポスターやステッカーを作製し、カキ小屋のお客さんへの協力を呼びかけました。この結果、本年度は110トンのカキ殻を回収して肥料にすることができました。この肥料は、『シーライム』と名付けられてJA糸島アグリで販売され、好評を博しています。
 今後は、カキ殻のリサイクルが円滑に行われるようなシステムづくりを進めるとともに、焼カキの殻以外の不要物の有効利用についても検討していきます。


 

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