なみなみ通信Vol.47

 


海況情報

 10から12月の表層水温は、筑前海の沖合域では10,11月平年並みでしたが、12月はやや高めでした。一方、沿岸域は10月やや高め、11月平年並み、12月やや高めで推移しました。
 有明海の表層水温は10月はかなり高めでしたが、11月は逆にやや低め、そして12月は平年並みになりました。
 豊前海は10,11月は平年並みでしたが、12月は平年に比べてやや高めでした。


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有明海ノリ養殖概況(採苗〜秋芽網生産期まで)
 有明海における平成22年度の採苗(ノリの種付け)は、過去2番目に遅い10月23日から始まりました。採苗は順調に行われ、今年のノリ網の芽付は並み〜やや厚めでした。その後、水温は平年並み〜やや低めで、日照時間はやや多めで推移した中、順調に育苗が行われました。冷凍網の入庫は11月16日から開始され、今年度は天候に恵まれたため、22日には概ね作業が終了しました。多少、伸び過ぎの網もあったようですが、良い冷凍網が入庫されたと考えています。また、11月22日から秋芽網の初摘採が始まりました。
 病害は、あかぐされ病が11月19日に、壺状菌病が11月25日にそれぞれ確認されました。壺状菌病は特に大きな問題となることはありませんでしたが、あかぐされ病は、昨年度と同様に、秋芽網生産終了まで感染が途切れない状況でした。今年度の秋芽網生産は、4〜6回の摘採が行われ、12月25日の一斉撤去で終了しました。
 秋芽生産分の共販(入札)は3回行われ、生産枚数、生産金額および平均単価は下表のとおりです。生産枚数、生産金額および平均単価はすべて昨年度、過去5年平均を上回りました。
  


 
(有明海研究所)


平成22年度『豊前海一粒かき』の生産状況
 本年は、猛暑の影響を受けて全国各地でカキのへい死が報告されましたが、本海区の主漁場である人工島(北九州空港)周辺漁場における生育状況をみますと、成長は平年と比較してやや小ぶりですが、へい死は非常に少なく、順調に推移しました。これは、8〜9月にかけては本海区においても高水温が観測され、カキにとって厳しい状況が続いていたものの、へい死が多くみられる10月に水温が低下して海況が好転したことや、他のストレス要因となる赤潮や貧酸素水塊の発生がなかったためではないかと推察されます。
 また、10月2日には京築保健衛生環境事務所から講師を招いて衛生講習会を実施し、消費者により安全で美味しい「豊前海一粒かき」を提供できるようカキ生産者の知識向上に努めました。
 現在では、豊前海全域で海のミルクと呼ばれるグリコーゲンがたっぷり入ったぷりぷりの美味しい「豊前海一粒かき」が出荷されています。


人工島周辺漁場の観測データ
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カキの衛生管理に関する講習会の様子 

(豊前海研究所)

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