なみなみ通信Vol.6

研究情報

オイカワ(ハヤ)を増やすために

 オイカワは福岡県でハヤと呼ばれており、加工品は「ハヤの飴煮」として珍重され、高価格で取り引きされています。本県の内水面漁業協同組合ではアユと並ぶ重要種として、移植放流や産卵場を清掃して増殖を図っています。
 しかし、近年漁場環境の変化によりオイカワ資源が著しく減少し、移植放流の天然種苗も入手困難となっており、平成5年度の漁獲量は従来の半分以下になりました。その後若干増えましたが、まだ従来の水準に回復していません。
 そこで、当研究所ではオイカワ種苗生産研究を平成6年度から、放流技術開発は平成9年度から取り組み、全国的に初めて人工種苗の放流技術を確立し、自然産卵により親魚約1,000尾から約3万尾程度の種苗を生産しました。

標識方法の開発

 オイカワの人工種苗を河川に放流し成長を追跡するためには、標識方法を開発しなければなりません。実験として胸鰭と鰓蓋を切除し、水槽で飼育し比較したところ、胸鰭切除は鰭の再生により標識が確認できなくなる等の欠点が見られましたが、鰓蓋切除は半年後も100%確認できることがわかりました。

人工種苗の放流効果

 平成11年4月に、矢部川水系の星野川に標識した人工種苗を放流しました。比較のため天然魚も同様に標識して放流しました(人工種苗は左鰓蓋、天然魚は右鰓蓋切除)。再捕調査は同年10月に行いました。168日間の試験期間中に台風等の影響で数度の出水がありましたが、放流魚の混獲率は10.5%で、人工種苗、天然魚共に放流場所に定着し成長が確認できました。また、本試験によって、これまでの天然魚の移植放流についても効果が再確認されました。

(内水面研究所)

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