なみなみ通信Vol.7

研究情報

人工魚礁で豊前海に新たな漁場を

 豊前海は軟泥域が多く、他海域に比べ、漁場造成が遅れていました。そこで研究所では関係業界とタイアップして、軟弱地盤用魚礁や地盤改良(覆砂)手法を開発しました。人工魚礁は、当初水深5m帯からその後10m帯に設置できるようになりました。
 今年からはさらに沖合での大規模事業も計画しており、研究所では人工魚礁の集魚効果を把握し、今後の事業に役立てるため、潜水観察や試験操業など各種調査を行っています。

潜水による集魚状況の観察

 今回調査したのは水深10m帯の中部と南部地区の大型魚礁です。潜水観察によると、両地区の魚礁とも、回遊性の魚では春から夏にマアジ、コショウダイ、イシダイ、ウマヅラハギが多く、クロダイ、スズキは特に秋から冬に多く、周年みられました。また定着性の魚ではキジハタやメバル、カサゴが周年を通して分布しています。

建網による漁獲調査

 両地区の魚礁では高価格魚(キジハタ、メバル、クロソイ、スズキなど)や中価格魚(コショウダイ、ウマヅラハギ、クロダイなど)が漁獲されましたが、非魚礁区ではウシノシタ類やメイタガレイ、シログチ、コノシロなどの低中価格魚の漁獲でした。1回当たり(4反)の漁獲量は両地区の魚礁とも非魚礁区の2倍以上でした。金額に換算すると5倍となり、魚礁の効果が高く評価されます。
 この調査では漁獲されませんでしたが、イシダイのような高級魚が潜水により観察されます。今後のよりよい漁場造成のために、情報やご意見がありましたら提供、協力をお願いします。

(豊前海研究所漁業資源課)


鋼製魚礁に集まったイシダイ、ウマヅラハギ

建網調査の漁場別比較

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