なみなみ通信Vol.9


海況情報

 海区とも、平年並みで推移しています。


マアジの漁獲状況

 主要漁協における漁獲は、1月から3月は中アジが主体でしたが 4月に入りゼンゴ、豆アジといった小アジに主体が移っています。漁業 種類別にみると1、2月は釣り、刺網で漁獲されていましたが、3月には 敷網、5月にはまき網の漁期が始まった結果、漁獲量が増加しています。
 昨年に比較して、4、5月の水温は高い傾向です。銘柄別では昨年同様に 小アジが主体です。5月の最盛期の漁模様から、漁獲量は昨年並みと思われます。

(研究部漁業資源課)


豊前海のアサリ、有明海へ移植!

 豊前海吉富地先干潟の3月28日に実施したアサリ資源量調査では、 資源量は約1,040トンと推定され、昨年同時期の調査結果(約810トン) に比べ、相対的に多いことが分かりました。特に今年は、殻長25mm以下の 小型貝が重量比で全体の87.6%を占めていました。生息密度は最高で1平方 メートル当たり4,200個に達しており、今後の成長等を促すため間引き移植を 指導しました。また、この貴重な資源は、漁期前対策の一環として有明海に 移植しました。さらに、豊前海研究所ではアサリの種苗生産にも取り組んでおります。

豊前海吉富地先のアサリ生息状況(3月28日)

(豊前海研究所)


二枚貝でプランクトンの抑制を!

 有明海漁連は吉富漁協の協力を得てアサリ240トンを放流しました。 秋には更に100トン放流の予定です。これは、有明海のアサリ資源の維持と 珪藻プランクトンの増殖を抑え、赤潮発生を抑制するためです。



(福岡県有明海漁業協同組合連合会・水産振興課)


有明海のり養殖結果

 秋芽網生産の挽回を期して、12月4日に冷凍網を張込みました。 ところが珪藻プランクトンが過去に例をみないほど早い時期の12月6日から 増殖したため、ノリの色落ちが初回摘採時から認められました。このため、 のり網は1月15日に柳川大川の河口漁場を除いて撤去されました。さらに 壷状菌病がまん延したため、2月7日までに全ての網が撤去されました。 珪藻プランクトンは3月中旬まで発生が収束しなかったため、色落ちしていない ノリの生産は河口漁場に限られました。3月中旬からの3期作も栄養塩の十分な 回復がなかったため、期待したほどの生産をあげることはできませんでした。
 12年度養殖期の生産は前年と比べて、生産枚数で46%、金額で38%どまりと なり、大凶作となりました。

(有明海研究所のり養殖課)


順調に育っている種苗

 福岡県栽培漁業公社では、現在6種類の種苗を生産しており、 順調に成育しています。
 アワビの中間育成・放流は、昭和55年度〜平成11年度までは、 海上筏生簀による集中管理方式で、殻長10mmサイズから放流適正サイズの 30mmまで育成し、放流されてきました。
 しかし、センター研究部と県栽培公社により陸上施設での効率的な高密度育成方法が 開発され、平成13年度からは30mmサイズ、さらにより放流効果の高い40mmサイズの 大型クロアワビが量産化され、直接放流が可能となっています。

(栽培漁業公社・研究部浅海増殖課)


矢部川のアユ資源量調査に着手

 矢部川へは毎春、天然稚アユが遡上してきます。矢部川漁協では、遡上に障害となる 堰やブラックバス等の食害を避けるため、遡上してきた稚アユを瀬高堰で採捕し、 上・中流域へ移植放流しています。今年の遡上は3月上旬から始まり、初めに大型の アユが遡上し、徐々に小さくなりながら4月下旬まで続きました。今年の移植放流量は 2,210kgで、昨年の2,796kgに比べやや少な目でした。
 内水面研究所では、矢部川漁協の協力を得て、瀬高堰で採捕され、脂鰭をカットした 標識アユを5月9日に再放流しました。今後はこの標識アユの再捕状況を基に矢部川のアユの 資源量、移動等を明らかにしていく予定です。標識アユが獲れたときは、内水面研究所 (TEL0946-52-3218)まで連絡をお願いします。

(内水面研究所)

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